トランスメディア提供アイコン01 オベ蔵君登山記(その6)

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レポ?も終盤に差し掛かってきました。
多分次で終了です006.gif



~ 生還へつながる指標 ~

(もしもの時はこの紐を目印にしよう!)
そういえばそのような事を考えていたことを思い出した。

私は一度指標となる場所まで戻り、
そこから麻の紐を分かれ道や目印になりそうな木に巻き、ハサミで切断。
これを繰り返しながら進む。

もし道と判断できない場所に突き当たれば引き返せばいい。

麻の紐を巻きながら進むと本来の目印(赤いテープやペイント)を発見。
そのルートの信頼性を確信した。

それを繰り返し、計10数本の紐を巻いたころだろうか。

鳳凰小屋キャンプ場の薄暗いランプを見つけた。

声にならない安堵の気持ちで心が震えた。
よかった。


自分のテントに戻る途中、小屋の人が二人座っていた。

「Eさんが心配して相談に来たんですよ。あともう少し帰りが遅かったら、捜索依頼を出そうと思っていました。」

危なかった。
私は道に迷っていた事を隠そうとしたが、やはり嘘はつけなかった。

「ちょっと遭難してました。」

意味の分からない一言を発して会釈。
笑って済ませれてよかったが、本当に危なかった。

戻ったのは午後8時。

キャンプ場は既に、全員が就寝中だった。
静かに歩き、Eさんがいるところへ行き無事の知らせた。

明朝は薬師岳。そう約束をして、私も就寝した。



~ 再び ~
夜が明ける前に私は目覚めた。
時刻は午前3時

まだ誰も起きていない。

Eさんは就寝の様子。声をかけるが起きる気配は全くなかった。
(あの時突っついて起こせばよかったとほとほと思った。)

準備を済ませたころにもう一度声をかけたが起きず、
仕方がないので一人で登ることにする。

しかし、夜の薬師岳への登り口すらわからなかったので、一度上った地蔵岳にもう一度登ることにした。
テント等はデポ。軽装だ。

真っ暗闇に弱々しいライトの光が一筋通る。
前日通った道なのでそこまで不安はなかった。それどころか所々に自分で付けた目印を見るたびにその時の事を思い出した。

そのうち空が開けてくる、
見上げるとそこには数えきれないほどの星空が広がっていた。

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〜 身に染みる朝日 〜
再び地蔵岳オベリスクの麓へ。

あたりは静けさに包まれていた。風も弱い。
しかしそれはオベリスクが盾になってくれていたからだと気付く。
岩を伝って反対側にいくと猛烈な風が襲って来た。
これから日の出まで待機するため、暫く隠れる。
オベリスクの岩に囲まれたその場所は仄かに温かみを帯びていた。眠気に包まれる。
日の出を拝み逃すのは避けたい。
シャッターに集中し眠気を断つ。

リアルタイムに景色を撮影していると、
太陽の位置がハッキリしてくる。
いつもの地上であれば、微調整できるが山の上ともなると体力の消費が心配だった。
それに方角的に富士山が観音岳で見えなくなくなってしまう。
今回はその場にとどまる事にした。
(結局地蔵からの富士はオベリスク頂上じゃないとダメかも。ベテランじゃないと登れないけど)

冷え切って青みかかったような朝の山々は、日の出と共に真っ赤に焼けて行く。
私は息を飲みながらレリーズを握りしめた。

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by MegKichi | 2013-10-22 08:16

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