オベ蔵君登山記(その3)

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早速出鼻から挫かれてコインランドリーでの一件もありました。
この事でちょっとした悪霊に取り憑かれたのかな?とか思ってしまう事も体験。
今ではそう思います。(ただの無計画ゆえというのが強いですが、、)

※やっと写真が文中に載りますが、編集完成したものからのみとなります。すみません。



〜 恐怖心と武者震い 〜

私はHBの鉛筆に力を込めていた。
登山者名簿だ。

Web上からも申請はしていたが、
紙面でも見ると書かなければという気持ちが強くなる。





甘利山での流星群は不発だった。
全体的に曇り、かつ山頂は濃霧で視界が悪かった。
眠気も合間って、瞬く間に戦意喪失。暗闇の中テント設営、即就寝。星空への執着は全くなくなっていた。

日の出を迎えたであろう時間に起きてもまだ幾分曇っていた。
しかし目的地に向かう途中に晴れ、これから挑む山が私を見下ろすように現れた。

富士登山の時と同じような威圧を感じた。
デカい。今からこれに挑むのか。登れるか?でも今年こそは。去年は苦渋を飲まされたんだ。
色々な想いが巡った。






恐怖心のような、武者震いのような、鉛筆を握る手が一瞬震えた。

自分のルートを記入しポストに投函。
駐車料金も払い、積荷を下ろし準備すれば、いよいよ登山開始である。


〜 ドンドコ沢ルート 〜

物量と重量をチェックしながら準備する。
背負子(フレームしかないタイプ)にザックや寝袋などを、バイク用ネットで無理矢理積む。
今回は500mmレンズ搭載の最重量級だ(でも総重量は16kg)

それを背負い込むと肩にズシリとした感覚、持病の腰痛サインが早速あがる。
しかしこれも想定範囲内。

ストックを握る手には力が入る。
心の中でスタートのピストルを鳴らし、力強い一歩を踏み出す。


ドンドコ沢ルートの入口までも少し時間がかかる。
また通り道が一部土砂崩れによる修復作業が行われていたのも原因かもしれない。
仮設の橋をギシギシと音をたてながら、川の対岸へ渡り迂回するように歩く。

一通りウォーミングアップが完了。汗がにじみ出てきたところでようやく入り口に辿り着く。

上り初めは緩やかだった。
ハイキングコースに近い。はやる心にブレーキを掛けながら登る。体力の使い方に工夫をしなければならないくらいだ。

所々で下山者と挨拶を交わす。
富士山と違って登山者らしい人しか居ないのが安心だ。(無茶なカッコで登る人がいない)



私は心が踊っていたのだろう。沢に着くたびにカメラを構えた。
というより、沢を「滝」と間違えていた。

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いつもは望遠レンズで遠くの山を見るがマクロレンズ(と言ってもクローズアップフィルター)を使うと途端に近いところを見るようになる。
カメラの面白さを改めて感じる。

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滝よりも沢の方が構図が楽しめる気がする。

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木漏れ日で表情の変わる沢。休憩のはずが、全く休憩できてない事はよくある話。


〜 南精進と鳳凰 〜
沢を幾つか越えた辺りから、徐々に傾斜がきつくなってくる。

腰の高さまである段差を超えて行かなければならない。
時には大正製薬で言う「ファイト!いっぱ~つ!(一発)」的なノリのロープまであった。

シャツの色が全体的に変わるほど、汗をかいた。
絞ると滴がこぼれた。
どうせならダイエット効果を狙って「ヘルシアウォーター」を買っておいたが、十二分に効果が発揮できているようだ。

ただし貴重な水分なので、節水を心がけねば。
(中盤から滝などもあるので水の確保は容易だった。)

しばらく歩くと水の流れる大きな音が聞こえてくる。
その音を追いかけて行くと「南精進の滝」が現れる。

しかしここは高台から展望するしかなく、滝壺までは辿りつけなかった。
休憩はするが、節水に努めた。


そこからはひたすら、無心で歩いた。
自分の心臓の鼓動と呼吸しか聞こえない。

心の中で「まだか?」「そろそろやばいかも。」「今何歩目だっけ?」などと邪念が駆け巡る。
体力の様子を見ながら、でも後続者に追いつかれたくないという気持ちで前へ前へ進んで行く。

やっとの気持ちで鳳凰の滝に到着した。

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滝も好きだが、スケールがデカすぎるからか?結局麓をクローズアップしている。いい意味で言えば見落としがちなところを見てると言うか、単にうまく撮れてないからというか(苦笑)

~ 聞き覚えのある声 ~
「こんにちは」と声をかけられる。
登山ではよくある光景。

その声は聞き覚えのある声だった。


実はここの入り口で一度挨拶を交わしていた登山者さん達。
4人グループで3人は大体20代、皆さん物腰が落ち着いていて体力がありそう。
残りの1人が気さくな50代のおじさんで、その方の体力に合わせて山行をしているようだった。

皆さんずしりとした荷物を地面に置き休憩。
軽く会話をする。

私も写真を撮っていたが、その4人の内数人も撮っていた。

「それでは先に行きます。」と挨拶しその場を後にした。


鳳凰を越えた辺りから難所が増えてくる。
無理やり積載した荷物が引っかかり苦戦した。
省スペース化が大事なことを理解した。

ところどころに指標として岩に赤いペイントがされている。
「×」が書いてある方は進んではいけない。
良心的な登山ルートなのだが、何度か道を間違えた。

草が生い茂り掻き分けながら進む場所もあった。
道が泥濘になっているが、すべると崖なんてところもあった。
道の随所に転落の危険が帯びていた。打ち所が悪く行動不能、かつ時間帯を間違えた場合。
「遭難」の二文字が待っている。


「え?ここ行くの?」という場所に、二人の男達がいた。



~ 気付けばソロ(単体)からマス(複数)へ ~

「きついですね~」

もはや挨拶はこれで十分だ。

「初めての山行でして、こんなにもきついとは思いませんでしたよ」

と話してくれたEさん(この人は結構仲良くなった)

もう一人男性がいたがどうやらこの二人はもともとソロで来ていたようだ。

ソロ3人で少し談笑と休憩。

また後続で4人グループがやってくる。
談笑しそれではとお別れする。

が、まさかこの計7人が山頂まで一緒に行動することになるとは。
後半に差し掛かり「白糸の滝」を越えて「鳳凰小屋」を目指し、
山行、休憩、後続追いつく、7人集まる。を繰り返しながら進んで行く。
気付けば7人グループで、4人と3人の二班に別れているような体制になった。

弱音を吐きあいながら、慰めあいながらついに「鳳凰小屋」に行き着いた。
(必死すぎて内容覚えてない)

テント設営のための手続きを済ませる。
内一人は山小屋での宿泊との事。気付けばビール片手に記念のバッチを購入していた。


当初から話が弾んでいたEさんが「山頂行きますか?」と声をかけてくれた。

疲れは残っているが、
もともと一人ででも行くつもりだったので、一緒に行ける人がいるならと同行することにした。

しかし、空は雲で霞んでいた。
日の入りが見れるかは運任せだった。

先に2,3人ほど山頂に向かったらしい。
テント設営を済ませ、私達も「地蔵岳」を目指す。
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by MegKichi | 2013-09-20 07:00 | 登山
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